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男袴の結び方

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男袴の結び方 十文字と一文字の違いは?

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  •  初めまして 朝路と申します。

     御質問の趣旨が漠然としていて、hamaさんの意に適ったことを申し上げられるかどうか分かりません。よって以下を、推察のままに申し上げます。

     結び方を言葉だけで申し上げるのは、その説明に限界があると存じますので、一文字と十文字の特徴の違いだけを申し上げます。

     まずその前提として「結ぶ=二本の紐を交差させて、一方をもう一方の下を潜らせる」こと、この作業を二度繰り返し、両方の紐を結び目から引き抜いてしまうのが「真結び=結びきり」、両方の紐を引き抜かず、輪のままに残すのが「蝶結び=一文字」とします。

     そこで両者の違いですが、工程として一文字は真結びと同じですから、二度結び合わせるわけです。十文字は基本的に交差させるだけで、結び合せることはありません。

     ただ、十文字と同じ方法で、縦の紐を最後まで巻きつけて始末した形を一文字だとする着付けの教本があったりします。しかしこれは見た目が似ているからという理由であり、本来の一文字は蝶結びにしたことを言います。


     さて次に、十文字と一文字はどちらが正式な結び方か? と言うことを申し上げます。

     十文字、一文字に関わらず、袴の正式な結び目は決まっていない。と言うのが結論です。

     当たり前の話ですが、袴の紐が解けてしまっては困りますよね? ですから本来袴の結び目と言うのは、最も解けにくい結び方にしなければならないのです。その理由からすれば、袴の結び目は「真結び=結び切り」でなくてはなりません。
     しかし、解け難いということは、脱ぎ難いと言うことにもなります。そこで日本では古くから片鉤(かたかぎ)結び=片輪結びで、装束や帯、袴を結んできました。片輪にするのは、蝶結び=諸輪結びより解け難いからです。例えば冠を留める紐の結び目は片鉤が正式で、諸輪は緊急の場合とされています。緊急の際ですから、着脱がしやすい様にという理由です。

     袴に関して言えば、束帯などに用いる表袴などは右脇腹下で片鉤に結び、結び目を潜らせて固定しますし、指貫などは、袴の前身頃の裏で結び、結び目が表から見えないようにしていました。これは、袴の紐が帯の役割を果たしていたからです。

     ところが時代が下がり、上着を着ない、あるいは上着を袴の中に入れ込んでしまう着方になるにつれ、結び目を表に見せるようになりました。さらに幅の広い、本格的な帯が誕生することで、袴の紐は細くなり、帯としての役割も無くなります。これで、袴の紐を自由に結ぶようになったのです。

     武家の場合、結び方が自由になっても、袴は結び切りにするのが基本です。見た目は、一文字=蝶結びのように見えますが、あれは両端を内側に折り畳んで調整しているからです。一文字に結んでも、両端を内側に折り込んで袴の前紐に挟み込み、解け難くします。
     何度も端を巻き込む十文字も、解け難さと見た目の華やかさを演出するために考え出された方法です。

     現代では、十文字の見た目の華やかさと、先程申し上げた結び目を作らない=紐の傷みが少ないと言うことから、貸衣装屋さんを中心に花婿の着付け用として広まり、十文字結びが正式な結び方と認識されている方が多いですね。

     以上、hamaさんの意に適いませんでしたら、どうぞ御勘弁を。

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