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羽織Haori

羽織
■ 羽織について

単に羽織と言えば普通は中羽織のことを指します。羽織には他に「紋付羽織」と呼ばれる紋付袴の礼装用の羽織や、中羽織に対し反物を一反使って作る「長羽織(本羽織)」、中羽織よりも丈の短い「茶羽織」、絽など透けて見える生地で作る夏羽織などがあります。なお、茶羽織は茶道で用いる羽織ではなく、家庭内の普段着用で、茶道では「十徳(じっとく)」という名の羽織を用います。

■ 紋付羽織(もんつきはおり)

簡単に言うと、家紋をつけた羽織のことで、紋羽織とも呼ばれます。最も正式な礼装では、長着と同じく、背紋・袖紋・抱き紋の五つ紋をつけたもので、続いて簡略な順に、三つ紋(背紋と袖紋)、一つ紋(背紋のみ)となります。

なお、紋にも種類がありますが、最も正式なのは染め抜き紋で、縫い紋など、他の種類の紋はすべて略式です。

写真の羽織は最も正式な黒羽二重染め抜き五つ紋つきの紋付羽織ですが、普通の人なら結婚式の新郎として一生に一度着るくらいでしょうね。かくいう私も、写真の黒紋付羽織袴の一揃えを持ってはいますが、全くといっていいほど着る機会はありません^^;。

■ 中羽織(ちゅうばおり)

羽織の起源は防寒のために小袖の上に着た胴服(どうぶく:今で言うと、丈の長い綿入ればんてんのような着物)だとも、長着の上から「はふり着る」ので「羽織」と言われるようになったともいわれています。

現在単に「羽織」といえば、左の写真のような丈の長さの中羽織のことをいいます。

袖のない羽織に、「袖なし」とか「袖なし羽織」がありますが、形状は様々であり、地方によっては同じ呼び名で違うものを指すこともあるようですが、要するに「陣羽織」とかちゃんちゃんこを想像すればデザインは見当がつくと思います。こういう羽織も一枚あるとカジュアルな着こなしに重宝するものです。

羽織の丈は時代によりめまぐるしく流行が変わり、長くなったり短くなったりしています。ちょうど女性のスカートの丈みたいなものですね。定かではありませんが、関東では短め、関西では長めに仕立てるようでもあります。要は着る人の好みで決めればいいと思いますが、普段着る羽織ならせいぜい膝上くらいまでの丈にした方が立ち振る舞いが楽でいいと思います。

茶羽織(ちゃばおり)

普通の羽織より丈が短く、丹前などの上から羽織るなど、主に家庭内で防寒用に用いるもので、茶道で用いる羽織のことではありません。

左の画像の茶羽織は、よく旅館などで出されるものと同じ物です。

素材はいろいろですが、普通は厚手のウール地などを使って単仕立てにします。左の画像の茶羽織もウール製です。
茶羽織の羽織紐は、たいてい羽織と共布(ともぬの:同じ布のこと)でできていて、左の写真のように、直に縫い付けてあります。

額裏(がくうら)

羽織の裏地に使う布を「羽裏(はうら)」といいますが、中でも男物で使う、額縁の中の一枚の絵模様のようになっているものを「額裏」といいます。素材は羽二重、縮緬などの正絹が中心ですが安い化繊もあります。(値段もピンキリで、一般的には正絹製で12000円〜40000円くらい、凝り出すと気が遠くなります。(^^;

左の写真のものは紬の羽織に使ったもので一般的な山水画です。他にも宝船や浮世絵など、趣味性の高いものもたくさんあります。男のきものは昔から、個性を演出するために、長襦袢やこうした額裏に凝るのが趣味人の定番ですが、私はあまり興味がありません。

■ 十徳(じっとく)

十徳は、鎌倉時代頃より様々な変遷をたどり、用途や着用対象者が移り変わっていますが、現代では僧侶や茶道の宗匠などが用いる姿しか見かけません。独特の形状をした広袖の羽織で、前を止める紐も直に縫い付けてあります。
(この十徳の写真はHP読者の方よりご提供いただいたものです)





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